

10年前、現真柱様継承奉告祭に「諭達第一号」が発布されました。その中に、
世界は未だ争いの絶え間なく、飽くなき欲望は生命の母体である自然環境をも危うくして人類の未来を閉ざしかねない。人々は我さえ良くば今さえ良くばの風潮に流れ、また、夫婦・親子の絆の弱まりは社会の基盤を揺るがしている。まさに今日ほど、世界が確かな拠り所を必要としている時はない。
と、御教示下さいました。
それから10年、世界はどうなってしまったのか?
世の中の進歩とは裏腹に人々の心は殺伐となってきたような気がしてなりません。世の中全体が何かおかしくなった気がする昨今です。
幼い頃、毎日ヨダレを垂らしている私の姿を見ていた祖母(花井まさ)は、「この子が大人になる頃には世の中が乱れてくる。」と言ったそうです。ヨダレと世の乱れの語呂合わせのような話ですが、満更でもなかったと感じます。
親が子に、子が親に生命を奪われるという衝撃的な事件が続いています。
昨年1年間に起こった殺人・殺人未遂事件1,052件のうち、被害者が親族だったのが503件(47.8%)とのことで、被疑者の内訳は、配偶者・191件、親・132件、子・101件、兄弟・42件、その他の親族・37件、と、なっています。
それ以外にも、夫婦・親子の様々な問題が世の中に蔓延しています。これは人々がモノの豊かさと引き換えに心の豊かさを失い、心の拠り所を見失った姿ではないかと言われています。その中で、私達お道の者は確かな拠り所を教えてもらってます。例えば、家庭で何らかの問題が起こった時、夫婦や親子で責任を押し付け合うのではなく、
ふたりのこゝろををさめいよ なにかのこともあらはれる (四下り目二ツ)
と、教えられるように、まず夫婦が「私達が子供に悪しき種をまいてきたのではないだろうか?」と共に反省し、受け止めていくことから再スタートします。子供の身上や事情は、親子が共に生き方を転換し、運命を切り替えていくための出発点だと悟っていきます。
今の子供たちは、希薄な人間関係の中に生きていると言われます。しかし、それは今日の大人の世界そのものなのです。もっとも基本的な夫婦・親子の絆の弱まりは、子供達が安心し信頼できる人間関係づくりの大きな妨げになっているのです。
今こそ私達お道の夫婦・親子が、お互いがどのように結びついているのかと、間に神様を入れ、神様の思いを伝えていくことが大切なのではないでしょうか。
「お前がこの家に生まれてきたのは、神様の深いおはからいであり、大切な意味があるんだよ。家族の一員として、また、社会の一員として、かけがえのない存在なんだよ。」と、伝えてあげて下さい。
毎日、身も心もボロボロになり、疲れ切った人々に対して、「お前はかわいい。」「笑顔が素敵だ。」「お前の声は世界一。」と、優しい言葉をかけていくことが生きる力を養い育てることになっていくのです。まず、身近なところから始めましょう。